生命保険ランキング 就職をためらうほどヤバい事件を起こした会社 【処分された保険会社一覧】

過去にやばすぎる事件を起こした生命保険会社が監督官庁である金融庁から行政処分を受けた事例をまとめました。中には「こんなヤバいことがあったの!?」と思わず目を疑いたくなるようなものも…。処分の重さ・影響の度合いなどからランキング形式でまとめてあります。

目次

「行政処分」はそこそこヤバい状況!?

そもそも、生命保険会社に行政処分が下されるということは普通の状況ではありません。何も理由が無く処分されるわけではなく、処分が下された生命保険会社に問題があったからです。

金融庁は金融業の監督官庁として金融行政を取り仕切っています。金融行政の基本的な考え方は2つです。
・明確なルールに基づく透明かつ公正な金融行政の徹底
・利用者保護と市場の公正性の確保に配慮した金融のルールの整備と適切な運用

このようなな考え方に基づき、金融機関等の業態・規模・外国企業であるか国内企業であるかを問わず、法令に照らして、利用者保護や市場の公正性確保に重大な問題が発生しているという事実が客観的に確認されれば、厳正かつ適切な処分が行われます。

<行政処分の程度を決めるポイント>

1.当該行為の重大性・悪質性

・公益侵害の程度
・利用者被害の程度
・行為自体の悪質性
・当該行為が行われた期間や反復性
・故意性の有無
・組織性の有無
・隠蔽の有無
・反社会的勢力との関与の有無


2.当該行為の背景となった経営管理態勢及び業務運営態勢の適切性

・代表取締役や取締役会の法令等遵守に関する認識や取組みは十分か。
・内部監査部門の体制は十分か、また適切に機能しているか。
・コンプライアンス部門やリスク管理部門の体制は十分か、また適切に機能しているか。
・業務担当者の法令等遵守に関する認識は十分か、また、社内教育が十分になされているか。


3.軽減事由
行政に指摘される前に、生命保険会社自ら進んで問題の対応にあたっている場合などは処分が軽減される場合もある。

悪質な問題については、保険会社の営業自体を停止したりするなどかなり重い処分もあります。業務改善命令などで済む場合はまだマシです。

生命保険会社に対する「行政処分」の件数

1998年(平成10年)6月~2021年(令和3年)3月までの約23年間で、生命保険会社に対する行政処分が下された件数は19件あります。行政処分の内容は、問題の重大性によってピンからキリまであります。

傾向として、2010年頃までは行政処分の対象となる保険会社がチラホラとありましたが、近年では殆ど行政処分が下ることはありませんでした。最近はどこの生命保険会社もコンプライアンスや内部監査が厳しく、セクハラ・パワハラなども積極的に取り締まっています。

<ポイント>

・生命保険会社への行政処分件数は過去23年で19件
・近年は生命保険会社の内部統制も厳しく殆ど行政処分されるケースはない
・行政処分の内容は軽重様々だが重い処分は比較的少ない

では、実際に生命保険会社が起こしたヤバい事件について5つ取り上げてみましょう。特に、1位~3位はどれもこれもヤバすぎる内容ばかりで、どれが1位になってもおかしくないくらいの事件です。

ヤバさランキング 第5位

アクサグループライフ生命/アクサ生命

<不正行為の内容>
・団体保険に加入できない者を被保険者として加入させた

<処分内容>
1週間の業務停止 他

<対象業務>
団体保険の保険契約の締結・保険募集

不祥事の概要

アクサ生命は聞いたことあるわ。

有名だもんね。広告宣伝もよくやっているし。

いつ頃の話なのかしら?

2001年(平成13年)7月の話ね。

なぜ処分を受けたのか、ちょっと理解するのが難しいわ…。

団体保険って聞いたことあるかしら?例えば、会社なんかで1年に1回位募集がかかるやつとかなんだけど。団体保険は個人で契約するよりも「団体割引」というのが効いているから、普通に個人で契約するよりも安くなることが多いのよ。

へぇ~そうなのね。

ただし、特定の団体に所属していないと当然だけどその団体保険には入れないわ。この出来事は、団体保険に入る資格のない人も加入させてしまってその人は保険料が割安になったの。これが、「特別の利益の提供」を禁止している保険業法に抵触したって話なのよ。

ふーん、本来は割引が効かない人も割り引いちゃったってことね…。そんなに大事なのかしら?

そうね。生命保険会社は、契約者間の公正・公平を図らなければならないの。特定の人だけ優遇されたら「相互扶助」にならないし、他の人がそんな事知ったら不満が出てしまうじゃない。

なるほど、確かに言われてみれば!
で、処分はどうなったの?

団体保険に関する業務を1週間ほど停止させられたわね。

ヤバさランキング 第4位

INAひまわり生命保険(現・SOMPOひまわり生命)

<不正行為の内容>
・保険料の不当な割戻し
・替え玉診査
・医的データの改ざん


<処分内容>
1週間の業務停止 他

<対象業務>
首都圏支社における生命保険契約の締結及び保険募集の業務

不祥事の概要

INAひまわり生命って聞いたことないわねぇ…。

いまの『SOMPOひまわり生命』ね。INAひまわり生命からSOMPOひまわり生命になるまで、社名が5回変わってるわ。

5回も!?
この出来事はいつ頃の話なの?

2000年(平成12年)12月の出来事ね。

どんな事をして処分を受けたのかしら?

まず1つ目が『保険料の不当な割戻し』なのよ。保険業法って言う法律で、「契約してくれたら1回目の保険料はサービスします!」みたいなことは禁止されているの。募集人(営業)が契約者に代わって保険料を建て替えたりしちゃったのよね~。

他には何をやったの?

保険契約には健康面とかの「診査」があるんだけど、健康面の診査を受ける人は「被保険者」なのよ。で、その被保険者を「替え玉」で別人にしてしまったり、保険会社に提出する健康診断結果とかの医療データを改ざんしてたってことらしいわね。

まあ…けっこう無茶苦茶やってしまったのねぇ

そうね。1週間とはいえ業務停止になっているし重たい処分ね。

あの~…ちょっと気になることがあるんだけど。

どうしたの?

この内容でまだ4位なの?3位より上って…。

ハッキリ言って、4位までの内容と3位より上は天地の差があるわ!それくらいひどい内容よ!!

見るのが怖くなってきたわね…(泣)

ヤバさランキング 第3位

生命保険会社10社

<対象となった生命保険会社>
・日本生命
・第一生命
・明治安田生命
・住友生命
・朝日生命
・富国生命
・三井生命(現・大樹生命)
・大同生命
・アメリカンファミリー(現・アフラック)
・アリコ(現・メットライフ生命)

<不正行為の内容>
・保険金等の支払漏れなど(平成13~17年度、件数:約135万件、金額:約973億円)

<処分内容>
10社に対する業務改善命令

<対象業務>
・経営管理(ガバナンス)体制の改善及び強化
・内部監査体制等の改善及び強化
・保険金等の支払漏れ等に係る再発防止策等の必要な見直し及び改善
・上記に関する具体策及び実施時期を明記した業務改善計画書の提出

不祥事の概要

ええ~!!10社も同時に処分されたの!?

そうなの!処分自体は「業務停止」ではなく「業務改善命令」にとどまっているんだけど、そもそも処分のきっかけとなった出来ごとがもの凄い内容なのよ。

いつ頃の話なの?

公になったのは2008年(平成20年)ごろかしら。

どうして10社もまとめて処分を受けるなんて事になったのかしら?

まず、きっかけになったのは金融庁が当時の「全」生命保険会社38社に対して出した命令なの。平成13~17年度の5年間で保険金等の支払が発生したもので「追加で支払わないといけないものはないか件数と金額を調査しなさい」という内容の命令だったのね。

全社に対して!?それはすごい…

そしたら、結果38社中37社に保険金等の支払漏れが発覚したというわけなのよ!その中でも特に支払漏れが多かった10社に対して行政処分が下ったというわけね。その10社でなんと「約99万件」「約791億円」もの支払漏れがあったっていうんだから驚きよ!!

99万件!791億円!!
何だか頭がクラクラしてきたわ…。
でもどうしてそんなに支払漏れがあったの?

生命保険会社の怠慢と言わざるを得ないわね。金融庁が精査・分析したところによると、次のような理由が挙げられるわ。
・診断書等の情報の見落とし
・保険金等の支払が可能なのに案内していない
・保険金等の支払事由に複数契約が該当するのに1契約分のみ払う
・失効契約の返戻金が払われていない
・遅延損害金の支払いが過小

ちょっと、いくら何でもヒドすぎるわよ…。どれもこれも注意してれば見落とすようなものじゃないでしょ!

そうね。「見落とし」とか「案内していない」とかちょっとどうかと思うわ。これは、生命保険会社は「支払を渋ってる」って思われても仕方ないわね。10社の支払漏れの「件数」と「金額」はこんな感じよ!

会社名支払漏れ件数支払漏れ金額
日本生命42万7,755件134億9百万円
第一生命6万9,997件189億11百万円
明治安田生命13万8,589件115億80百万円
住友生命8万9,309件158億28百万円
朝日生命2万3,266件57億34百万円
富国生命2万5,947件13億26百万円
三井生命12万4,047件52億45百万円
大同生命1万610件34億52百万円
アメリカンファミリー4万6,674件21億2百万円
アリコ3万7,181件15億51百万円
上記10社合計99万3,375件791億42百万円

確かに…これまでとは比べ物にならないほどヒドい内容ね。

これまでとは規模が規模が違うでしょ?次も凄いんだから…

ヤバさランキング 第2位

明治安田生命保険

<不正行為の内容>
・詐欺、錯誤を利用した保険金未払い

・重要事項説明の未実施、不告知教唆、違法募集行為と認識していたが金融庁に届け出ず
・がん給付金の支払留保からの未払い
・告知妨害、特別利益の供与、無面接募集
・保険金支払態勢の極めて重大な欠陥(不払い優先の風土、死差益39億円の経営目標など)

<処分内容>
2週間×2回

<対象業務>
・保険契約の締結及び保険募集

不祥事の概要

明治安田生命の事件ね。これは当時けっこう大きなニュースになったわね。

そう、かなり色々とやらかしてしまった事件だったので、「明治安田生命は無くなるんじゃないか!?」っていう噂まで流れたほどなのよ。もしかしたら、実際そうなっていてもおかしくないほどの内容なんだけどね。

これはいつ頃の話だったけ?

2005年の話ね。しかも、1回だけじゃなく、同じ年に2回業務停止処分を喰らってるわ。それぞれ2週間ずつ業務停止になってるのよ。

色々な不正行為が行われていたようね。

そうね。当時、明治安田生命宛のクレームがとても多かったらしいわ。現場だけでなく、経営陣宛にも直接クレームが来るほど色々な問題が現場で起こっていたわ。最もヒドかったのは、契約に難癖をつけて保険金を支払わない「不払い」が1,000件以上あったことかしらね。

しかも、経営陣が率先して「不払い優先の風土」を作っていたんでしょ?

そうなのよ!簡単に言うと、「なるべく保険金等を払わないようにする」と達成できる経営目標を掲げて現場に下ろしたのよね。そしたら、顧客から保険金支払いの請求が来た時に「詐欺」「錯誤」とかを理由に契約を解除して保険金を支払わなかった、なんていう恐ろしいことが起きたわけ。実は、その契約自体も募集人が違法に結んだ契約もあったんだけど、そうと知りながら不払いを続けていたわけね。本当に酷い話なのよ…。

違法に結んだ契約ってどういうことなの?

要は、契約締結時に顧客を騙して契約していたわけ。当然顧客を騙して契約締結することは保険業法違反だわ。例えば、こんな感じかしら。

・不告知教唆→「その病気は告知しなくて大丈夫」と顧客をそそのかす
・告知妨害→顧客が正しい告知をしようとするのを妨害する
・重説未実施→契約締結前の不利益説明等をしない
・特別利益の供与→「契約してくれたらお金払います」など利益供与
・無面接募集→契約者に会わずに募集行為を行う


これを知りながら会社は黙認していたらしいわ。でも、いざ保険金等の支払いになるとこれらの不正を理由に保険金を支払わなかったの。

本当にカタギのやること?エゲツなくて笑えないわ…。

本当にビックリしちゃうわよね。
さて、いよいよ次は第1位よ。
近年稀に見る生命保険会社の不祥事は…あの事件ね。

ヤバさランキング 第1位

かんぽ生命保険

<不正行為の内容>
・不適正な募集行為


<処分内容>
3ヶ月の業務停止

<対象業務>
・かんぽ生命の保険商品に係る保険募集及び保険契約の締結

不祥事の概要

かんぽ生命の事件は最近だし何となく覚えているわ。

そうね、生命保険会社としては久しぶりに大きな不祥事件だったし、まさか「あのかんぽ生命が!?」って驚いた人も多いと思うのよ。

2019年ごろの話よね?

そうね、かんぽ生命の業務改善はまだ道半ばといったところなので、完全に終わった話ではないのよね。これからまだまだ業務改善計画を推進していかなければならないの。

連日ニュースになってはいたけれど、どんな問題があったの?

ひとことで言えば「不適切な募集行為」があった、ということなんだけど、内容と対象となる契約数がハンパじゃないのよね。
不適切な募集行為には次のようなものがあったわ。

・顧客への虚偽説明による契約重複、無保険期間の発生
・自己都合による顧客への不利益強要
・顧客の意向に沿わない複数契約締結、解約の繰り返し
・顧客の意向に沿わない多額の契約
・顧客の意向に沿わない既契約の解約と新契約の締結
・顧客の意向に沿わない期間短縮と新契約の締結


などなど…開いた口が塞がらないとはこのことよね…。

もうやりたい放題という感じね…。田舎の父と母の生命保険は大丈夫か心配になっちゃうわ。それにしても、何でこんな悪知恵を働かせて色々やらなきゃいけなかったのかしら?

そこも大きなポイントなのよ!なぜ、全社規模の不正行為が行われてしまったのかというと、1つは「過度な営業推進態勢」があったと指摘されているわ。トップダウンで降りてくる実現可能性の低い営業ノルマに、みんな頭を悩ませて仕方なくやってしまった、っていうことね。

営業ノルマっていうやつね!生命保険会社は特にキツいっていうしそういうことなのね。

さらに2つ目は、「コンプライアンス・顧客保護の意識を欠いた組織風土」があったと指摘されているわね。どこまでも現場任せで、顧客のことなんて全く考えていないと辛辣に指摘されてるわ。

そう言えば、2009年頃にもかんぽ生命の職員が顧客の返戻金を横領していた事件があったわね。モラルとか無いのかしら?

その他、「脆弱な募集管理体制」「ガバナンスの機能不全」などなど、とにかく不正の温床になるべくしてなってる、という感じだったのよ。さすがの金融庁も呆れ果ててしまったんじゃないかしらね?

かんぽ生命といえば、おじいちゃん・おばあちゃん世代の人たちが契約者の中心でしょうに。本当に何やってんだかっていう話ね…。

それでも「クリーン」な生命保険業界

過去に生命保険会社が起こした「ヤバい事件」はいかがだったでしょうか!?

かんぽ生命の事件は、生命保険業界に暗い影を落としましたがそれを除けば、2021年までの過去10年を振り返れば金融庁による行政処分を受けた会社は殆どありませんでした。(金融庁公式サイトを参照)

一昔前まで、生命保険業の印象は「営業がしつこい」「保険金などの支払いが渋い」「なかなか解約させてくれない」などネガティブなものが多かったと思いますが、現在はだいぶ変わりました。顧客ニーズを重視し、顧客保護を優先し、販売至上主義からの転換が図られていることは間違いありません。インセンティブ重視の営業給与体系を見直す保険会社も出ていています。

もし、保険会社選び(加入・就職・解約・商品など)をされるのであれば、こちらの記事も参考になさって下さい。
(保険会社名のリンクから各保険会社のわかりやすい特徴解説をしています)

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この記事を書いた人

こんにちは!
可愛い姉妹の子育て奮闘中のkanaです。
ネガティブな自分を払拭したい!
家族に元気を与える太陽のような存在でありたい!
そして夢を叶えたい!
欲張り主婦のブログです。

私自身、幼少期よりピアノ漬けの毎日でした。
独身時代は音楽教室にて講師として働き、ピアノ、エレクトーン、作曲、アンサンブルと多岐にわたり音楽が楽しいことを子供たちに伝えてきました。とても充実した日々を送ってきましたが、どうしても自分で子育てがしたいと退職を選び、今に至ります。
このブログでは音楽教育、子育てに纏わるブログを発信していきたいと思います。
一緒に夢を叶えたい!
HAPPYな毎日を共有したい!
このブログをきっかけに新しい自分に出会えることができたら嬉しいなと思います!

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  • […] 「信頼回復に向けた業務運営」の取り組みかんぽ生命は、簡易生命保険事業の創業から100周年を迎えた2016年に「いつでもそばにいる。どこにいても支える。すべての人生を、守り続けたい。」という経営理念に改定し生命保険販売事業を展開しています。この経営理念は、お客さまによりそい、一人ひとりの人生を守り続けていくために、全社員一丸となって歩んでいくという、かんぽ生命の決意とのことです。ですが、近年判明した不適切販売によって、現在はその改善・収束などの対応に追われています。かんぽ生命の不適切販売に関してはこちらの記事を参照。 […]

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